11 6月, 2012

美術館で落語

府中市美術館で7月1日まで開催中の「イメージの叫び パワー・オブ・創作木版画」展を見に行った。
さまざまなタッチの木版画がたくさん展示されていて、見応えあり。
木版画独特の風合いを感じるために、作品は全てガラスをはずして”生展示”されている。その代わり、鑑賞者は作品保護のために、チケット売り場で配られるマスクを着用して見なければならない。ガラスによる反射などがないため、木版画の手触りのようなものが感じられてとてもいい。

美術館を訪ねたこの日、関連イベントのひとつで落語会があり、遊興亭 福し満(ゆうきょうてい ふくしま)氏による人情噺(ばなし)を聞いた。特別展の版画にちなんで、”彫る”仕事の腰元彫り(刀のつばや鞘など刀剣の付属品を彫刻するひと)の噺と、日光東照宮の彫り物をした左甚五郎の噺。なかなか面白かった。
噺家の名前、聞いたことないなー、と思い、ネットで調べてみたら、遊興亭 福し満氏はアマチュアで、本職は世田谷美術館の学芸員だそうだ。アマチュアながらもプロの噺家に3〜4年ほど稽古を見てもらったのだとか…。噺もオリジナルのようだった。
随分昔に末広亭で落語を聞いて以来の、生落語で楽しかった。

府中市美術館はうっそうとした林の中にある、とてもきれいな美術館だ。京王線府中駅から100円のちゅうバスに乗って10分くらい。
入場料も大人400円と良心的なお値段。美術館内には4万冊の蔵書が閲覧できる美術図書館もある。次回は図書館も利用してみたい。(府中市に引っ越そうかな〜…。税金も安いらしいし…。
美術館ホームページ:http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/