24 6月, 2013

青メノウを探しに in 花仙山

「いずもまがたまの里 伝承館」で勾玉作り体験をした後、ひょんなことから、古代から青メノウを採掘していたという花仙山へ行くことになった。
勾玉職人・マイスター村田氏が事務局のスタッフ(営業Aさん)に、頼んでくれて、花仙山のメノウ公園入り口まで車で乗せてってくれた。

「めのう公園」という小さい標識のところで車を降りた私たちは、15分くらいの道のりと聞いて、看板のすぐ横の階段を登り始めたが、道を行くにつれ、雑草が道の両側から覆いかぶさるように生えてきており、長い間人が通った形跡がない道だと感じられた。

そりゃそうだろねー。今も青めのうが採れているならまだしも、今は採れてないし、単なる採掘跡だからね。でも、マイスター・ムラタは、採掘跡の周辺をよく探すと落ちてる、って言ってたし…。
と、気をとりなおして登る。すると階段に何か固まりが…。

じぇじぇ~っ!動物の死骸!!
見たくないのに、なぜかよく見てしまう。干からびてるが、タヌキの死骸のようだ。天敵に襲われたのか、からだの半分がない。タヌキの天敵ってなんだ?クマか?野犬か?
人間の死骸じゃなくてよかった…、とまた気をとりなおして進む。
一人なら回れ右するところだが、3人いるので誰かが「帰ろうよ~」と言うまで登り続けよう的な空気。たぶん半分はきたから、きっともうすぐ…。

下が私が拾った石。混ざり物が多く、均一では
ないのがわかる。上は、伝承館で販売されていた
青めのうの原石。同じ花仙山で最近見つかった別の
鉱脈から採れた青めのう。下のに比べて、色が濃く
混ざり物が少なく質が均一な感じ。
そして、そこから先はコンクリートの階段が見えないくらい両側から葛(クズ)が生い茂り、歩きにくくなってきた。
ぞーり履きで来ていたHさんが遅れだし、しばらくしてかなり背後から「やだ~、足が痛い~」と声をあげた。そりゃ、ぞーりでこの道は痛いよねー。でも痛いだけで、帰りたいわけじゃないよね、と先頭の私は判断し、めのう公園の道しるべも見えたことだし、聞こえないふりして前進。

ほどなく目的地に到着。Hさんも5分くらい遅れて到着。
そこには、人がちょっと頭を下げて入れるくらいの奥行き4~5mくらいのトンネルの先に鉄格子がはまった空間があり、そこが古代からのメノウの採掘跡らしい。

トンネルの作りがきれいじゃない、ってゆーか、どこの管轄で作ったものか知らないけど、トンネルの中は正直言って薄気味悪い。これじゃ、観光客は来んでしょう…。採掘跡の説明板もないし。

しかし、私たちの目的は青めのうを探すこと!トンネルの外の地面を足先でちょっとほじくってみたりすると、青緑っぽい石が確かにある。
質が良いとされるのは、濃い深緑色のものだが、当然そこにはもう質のよいものはない。が、明るい色で成分が均一ではない混ざり物が入ったメノウはたくさん落ちていた。それでいいのだ。
私自身は明るい青緑色の方が好きだし、成り行きだったけどここに来れただけでも嬉しかったから。

目的を果たした私たちは、陽も傾いて薄暗くなった道を戻り、車道に出た。そのとき、目の前の信号で営業Aさんの車が信号待ちしてるでないのー!私たちに気がついたAさんは、手招きしてくれた。
「帰りは駅まで歩いて帰ってくださいね。」と言われていたのに、なんという偶然!私たちは「神の計らいだわ!」と言いながら、車に乗せてもらったのでした。
ありがとう!営業Aさん!(「帰りに乗せたこと秘密ですよ」と言われたけど、嬉しいので書きました。私のブログ見て行く人はいないでしょうから、バレないですよ~。たぶん大丈夫~)

23 6月, 2013

勾玉作り体験

出雲大社で参拝して、お蕎麦食べて、稲佐の浜(旧暦の10月10日に、この浜から全国の神様が上陸するそうです。すごいなー。)をウロチョロした後、出雲大社前駅から電車で約1時間15分くらいの、かの有名な玉造温泉へ勾玉作り体験(800円)に行った。玉造温泉駅に着いたら、まず「いずもまがたまの里 伝承館」に電話して体験したい旨伝えると、伝承館による無料送迎、もしくは駅前からタクシーに無料で乗れるのだ。

玉を磨く作業は、己の魂を磨く作業に
通じるものがあるかも。手をかけているうち
に、愛しくなってくるのです。視線を前方に
向けると、そこは宍道湖。作業に疲れたら
水面をぼんやり見るもよし。
我々3人を指導してくれたのは、心優しいソフトな関西弁の勾玉職人村田さん。
天然石で勾玉を作れると勝手に思い込んで行ったら、当然ながら硬い石を加工するには技術も時間もかかりすぎるってことで、蝋石(ろうせき)という加工しやすいやわらかい石(石は石。天然の。)を使用した体験だった。
一瞬、なーんだー蝋石かー、なんて頭の中でつぶやいたものの、15秒後には勾玉作りの鬼となって、血相変えてハマッてた。
3人ともおしゃべりもせずにマジメに作業するのを見て、「普段、何かモノ作りされてるんですか?なんか、そんな感じが…。」と村田さん。
「ハイ、そうなんです。ちょっと気合入ってまーす。完璧、目指しますよォ~。」なんて、多少ノリで言ったつもりが、村田さんは本気で受け取ってくれたみたいで、虫眼鏡で見ないとわからないような磨き残しの細かい傷まで見つけて鉛筆で印つけて、熱心に指導してくれた。


玉造温泉には、今ではほとんど採れなくなったという古代から最も貴重とされる青メノウを産出した花仙山がある。縄文時代から採掘されていた採掘場跡として保存されているめのう公園の場所まで教えてくれた。

1時間ほどで勾玉も完成し、修了書をもらう時に「ありがとうございます。じゃ、いつか機会があったら行ってみます。」と締めくくって去ろうとすると、「あ、今からめのう公園の入り口まで車で送ってもらえるように、事務のものに頼んできますよ。」と、村田さん、事務室へ行ってしまうでないか。
ええ~?私ら石を探しに行くほどの気迫に満ちておりましたか?
どこで採れるか場所は聞いたけど、行きたいって言ったっけー?と思いながらも、同行のHさんKさんに言うと「行ってみようかー」と言う。じゃー、せっかくだから行くか~、と何か目に見えない力に導かれるようだった。
しかも村田さんったら、青めのうで勾玉作りをした大学生の体験レポートをコピーまでとってくれて、「使う道具とか載ってますから、これ見ながら作らはったらええ思います~。」とやんわりとした関西弁でありながら、なにげに強力に薦めてくれる。なんだかやっぱり導きの力を感じたのだった。

Hさんが、どこで見たのか「村田さん、ドイツで修行してきたんだってー。スタッフ紹介のとこに書いてあったよ。」と言うやいなや、‘‘石をこよなく愛する石オタク‘‘のナイスキャラな職人さん、という認識から、「へ~、じゃあマイスター・ムラタ?すごいねー。ドイツのドの字もおくびにも出さず…。」と、急に肩書きに左右され尊敬の念を抱くゲンキンなオーバリーでありました。(実際の肩書きは、ドイツ宝石学協会会員だそうです。)

しかし、道なき道(道はあるが、え~?ここ行くわけ~?みたいな道…)を行くことになろうとは…。(続きは、また後日…。)

でも、行ってよかった。ありがとう、マイスター・ムラタ。

22 6月, 2013

じぇ! in 出雲大社(の池)

旅の思い出写真館 ~何だろう編~


出雲大社の本殿での参拝を終えて、「蒸し暑いし、お腹もすいたし、お蕎麦でも食べに行こうか~。」と言いつつ、菖蒲の花が咲いていた池のほとりで小休止していたときに、ふと目に入った得体の知れないうごめく物体。

「じぇ!」と言いたいところだったが、あいにくその時私はまだ「じぇ」を知らなかったので、「何、これ~?!」と言いながら観察。

その池にはアメンボがたくさんいて、アメンボがアメンボに乗っかって、そこにまた次々とアメンボが乗っかって乗っかって団子状になっているのだった。

アメンボは幼少のみぎりから川や池でたくさん見て知っていたが、こんな行動を見たのは初めて。よく沈まないものだなー、と感心する。

次々に乗っかるのだが、抜けていくやつもいて、常に同じくらいの大きさの塊を維持している。繁殖行動?縁結びの神の御技?

アメンボのあまりの不思議さに美しい菖蒲も見ないまま、蕎麦屋に向かいました。

21 6月, 2013

現代アート? in 出雲大社

旅の思い出写真館~島根編~


出雲大社境内のおみくじ販売所の前にて撮った一枚。

これぞ現代アート。
ご神木に結び付けられたおみくじは、人々の願い、欲望を表現しております。
天にそびえるご神木は、神とつながる一本の道にも見えます。

しかし結局のところ、人間の手にとどく高さにしかおみくじを結びつけることはできません。
神と人間の関係がここに如実に現れております。

20 6月, 2013

病院に泊まった夜

18日に手術した母に付き添うために、18、19日と続けて母の病室(個室)に泊まった。
私自身は入院の経験もないし、生まれて初めての病院でのお泊り。
病院は完全看護だから、泊まれるとは思ってなかったところに、看護士さんに「お泊まりになりますか?」と急に言われ、「ええ、じゃあ…」という感じで泊まることに。
折りたたみの補助ベッドを貸してくれるというので、当然毛布もあるのかと思ったら、「寝具は持参していただかないと…。お聞きじゃなかったですか?」、と言われ、「「そんなこと聞いてないよー。もう夜8時半なのに今から寝度具取りに帰れっちゅうんかい。」」と、思い切り顔に書いてみた。家は近いんだけどね。古くて大きい夜の病院をうろうろしたくない…。ある理由から、少々怖くもあったので…。

母の麻酔が切れた後、もし寒がった時のために用意されていた電気毛布が部屋の隅に置いてあったので、「母は寒くないみたいだし、借りていいですか?」と、ほとんど私の体に毛布を半分かけながら言ったら、看護士さんは「本当はダメなんですけど…」と言いながらも‘‘暗黙の了解‘‘な空気だったので、私は「「本当はダメなんでしょうが、借りますよ」」と、また顔に書いて毛布にくるまった。
それにしても硬いベッドだった。まだ畳の上に寝たほうがマシだと思うくらい硬い。それに、尿道カテーテルがつらくて30分置きにうなる母に声かけたり、背中さすったりして、ほとんど寝れなかった。

真夜中には、近くの病室の誰かが徘徊してたみたいで、母の病室のドアのすぐそばが非常口になっているのだが、そこから出ようとしている人をなだめすかして看護士さんが連れ戻していた。一瞬、病室に入ってこられたらどうしよう、とちょっとドキドキ。夜中の1時くらいだったから、看護士さんも大変だ。

翌日気がついたが、ナースステーションの壁に、看護士1人に対して何人の患者さんを看ているかが時間別で書かれていた。夕方から朝方にかけては看護士1人に対して14人の患者さんを看てるようだ。そら大変だわな~。

硬い補助ベッドで寝るのは二泊が限界。体中が痛くてもうダメ。幸い、母は尿道カテーテルがはずれたら、体調がよくなったので、三日目は泊まる必要もなくなった。二泊目のために家から持参した毛布とバスタオルと枕を大風呂敷に包んで帰った。

14 6月, 2013

出雲大社へ

東京から出雲大社への直行の夜行バスで朝9時ちょっと前に出雲大社の駐車場に到着。
1日早く松江に来てヤングイン松江に泊まった友人二人と出雲大社前駅で待ち合わせ。ヤングイン松江のオーナーからの「駐車場から本殿に直接入らず、大鳥居から参道を通り本殿に向かうように。」というアドバイスに従い、三人で待ち合わせしていた駅からさらに大鳥居まで戻って、大鳥居前で一礼して参道を歩き始める。
同じ夜行バスで見かけた一人旅のバックパッカーの女性も、駐車場から1キロ以上の道のりを大鳥居まで歩いて戻っていた。
参拝作法→http://zock.sakura.ne.jp/shrine/sanpai.html

本殿入り口前にある手水舎(てみずや)で手と口をすすぎ、ついでに参道の勾玉屋さんで買った家族4人分の小さい勾玉にも水をかけて清めてみた。

本殿前は人また人のかたまりで、ざわざわしてるし、蒸し暑いし、で、なかなか神様とつながれる感じがしなかった。いくら万能の神様でも、こんなに沢山の人間がいっせいに押しかけてガヤガヤ騒いでいたのでは、なかなか思いが届かないのではなかろうか?
でも、ふと本殿から視線を上に上げると、禁足地であるという神聖な山が本殿の後ろにそびえており、その山の低いところに立ち込める雲のあたりに、何かが居るような雰囲気が漂っていた。これを人がまばらな早朝に見たら、幻想的だろな~、って感じ。

参拝は朝6時から可能なので、団体の観光客が朝食を終えて集まり始める8時半くらいまでの間に参拝すると、すがすがしい空気をからだいっぱいに浴びることができると思った次第。また、いつか出直しますよ。早朝に。

とにかく人が多い。60年ぶりの遷宮とあってテレビなどでも話題になったせいか、平日にもかかわらず観光バスで次々と人がやってくる。8年くらい前に来たときは、こんなに人は多くなかったような…。そのときは参道の店も早々と閉まって、参拝の帰りに腹ごしらえしようと思っていたら5時にもなってなかったのに食いっぱぐれた記憶がある。

「地元の人間は出雲大社には行きませんよ。」と、その日の夕食のあと立ち寄った松江市内のカフェのマスターの一言が印象的。
ここ数年で出雲大社の参道の雰囲気は大きく変わったという。
確かに8年くらい前に来たときと比べるとおしゃれな雰囲気のお店が増えていた。
出雲地方で有名なお蕎麦も、「出雲大社に近ければ近いほどまずくなる」とは蕎麦好きマスターの弁。
地元としては観光客にはたくさん来てほしい。でも、人が増えれば、神社境内のすがすがしさは感じ難くなる。ジレンマですなー。

次は、誰もが「よかったよ~」と言う、伊勢神宮に参りたいと思っているのだけれど、とにかく、神社行くなら早朝ね

12 6月, 2013

何処(いずこ)へ? 出雲へ

昨日、国立のヒーリンググッズのお店・月船さんでワークショップを終えて、先月知り合ったばかりのHさんとKさんとで雑談してた。
Hさん「オーバリちゃん、実家に帰るんでしょ。」
オ「そう。あさっての夜行バスでね。途中、出雲大社に寄って帰るのよん。」
Hさん「出雲大社かあ。行きたいな〜。」
オ「そう?じゃ、一緒に行く?」
Hさん「行こうか。Kさんも行こうよ。」
ということで、とんとん拍子とはこういう感じなのか、旅の道連れができた。
諸事情から、彼女らは一足先に向かい、出雲大社の入り口で待ち合わせることに。

私はまだ交通機関も宿も予約してなかったので、帰宅後ネットで夜行バスと宿を予約。
Hさんの「宿はひとり3000円くらいのがないかなー」というリクエストに応じて探してみたら、松江(出雲大社から電車で1時間)にあった。激安!一人一泊(素泊まり)2500円!ドミトリじゃない、ちゃんと個室。
その名も”ヤングイン松江”。私らヤングじゃないけど、泊まらせていただきます。

母が手術するので、治癒祈願と私の諸々の祈願をしようと思っているのだが、友人から聞いた話しによると、本来神社ってお願いごとするとこじゃないらしい…。
そうなの?
でも、お願いしちゃうよ〜。

そして、出雲大社は「二拝四拍手一拝」だそうです。参道(これは全ての神社も同じ)は真ん中を歩かず端を歩く、とか作法があるので、予習せねばです。
作法はこちら→http://izumooyashiro.seesaa.net/article/135743365.html

さて、どんな寄り道になりますやら…。

11 6月, 2013

月船deワークショップvol.16&17

台風が近づきつつある不安定なお天気の中、本日のワークショップはリングとペンダントヘッドの二枠で、合計7名様にご参加いただきました。
うち二名様は二回目のご参加で、前回の講座で習得した技で、ご自宅で制作されたという美しいサンキャッチャーを見せてくださった方もいました。

今回もいろんな石が集まりました。
お父様が出張先のブラジルで買って来られたという石や、ご自身で行かれた旅先のセドナで買い求められたという石や、私も初めて聞く名前の石(メモしなかったら忘れちゃった…)など、いろいろです。
石に詳しい方やそうでない方も、時には石談義に花を咲かせながら、時にはだまって集中しながら2時間があっというまに過ぎて行きます。

石は、人の想念や波動を記憶すると言われています。
クォーツ時計というのがありますが、”クォーツ(水晶)に交流電圧をかけると一定の周期で振動する”という性質を利用した時計です。
人の体も生体磁気を発しているので、そんな人間が石に触れれば、クォーツ時計とまではいかなくても、石は人間の波動(想念)に反応するはずです。
以前、黒魔術の力を受けて、身につけていた石の指輪が割れて弾けとんだ経験(バリ島・トゥガナン村での出来事)を持ったひとのお話しをご本人から聞いたことがあります。指輪がその人を守って身代わりになったというわけです。

愛情込めて一生懸命作った石の指輪やペンダントは、それを身につける人のお守りとして働いてくれる、と私は信じています。

08 6月, 2013

映画「幸せパズル」

〜今週の名画座・キネマ大羽〜

今まで”誰かの妻”、あるいは”誰かの母”としてしか生きていなかった女性が、シグソーパズルを通して個人の”私”として精神的に自立していく物語。

マリアは50歳の専業主婦。もう愛の、恋の、という間柄ではないけれど、それなりに夫に愛され、二人の息子たちもそれぞれ自立しようとしている、ごく普通の中流家庭の主婦だ。ある日、誕生日のプレゼントにもらったジグソーパズルにマリアはのめり込む。

それなりに幸せだった毎日。それは今も変わらないはずなのに、マリアの心はひそかにざわつき始める。
次男はガールフレンドの影響でベジタリアンになり、マリアの作った肉料理を批判するし、長男は家を出ると宣言するし、夫はパズルに夢中なマリアを理解しない。今まで、妻であり、母であったのに、その肩書きさえなくなっていきそうな、なんだか誰からも必要とされないようなちょっとミジメな気分になっていた。



自分に意外な才能があるのを自覚したマリアは、パズルの大会に出場するパートナー募集の広告を目にして応募する。
広告主は独身紳士の大富豪ロベルト。マリアの才能を目にしたロベルトは、マリアとともに大会を目指すためのトレーニングを開始する。才能を開花させるマリア。
でも、家族に内緒でロベルトの元に通っていたマリアは…。
というストーリー展開だ。



マリアのパズルを触る仕草がいい。
まるで、パズルのピースを愛撫するように触るのだ。
パズルのプレーヤーにとって、まず絵の縁取りから始めるのが定石らしいのだが、マリアは絵の中身から手をつける。
マリア以外のプレーヤーが、パズルをシステマティックに”組み立て”ているのに対して、マリアはまるでパズルで絵を”描いて”いるように見えるのだ。
マリアの「ナゼ、絵を見ないの?」という言葉が印象的だ。

パズル大会ではマリアの異端ともいえる方法で、ぶっちぎりの勝利を収めるマリア・ロベルト組だったが、ロベルトとお互いに魅かれ合っていたマリアがとった選択とは…。というのがこの映画の山場かな?

実際のところ、ロベルトと一線は越えるのだが、その先が肝心。
夫を捨ててロベルトの元へ行くのか、ロベルトのことを断念して夫の元に戻るのか、なんていう、今までの不倫映画とはちょっと違う終わり方をする。
最初、???、この終わり方は何?と思ったが、これこそが監督が伝えたかったことだったのね、とエンドロールの映像を見てるうちに気がついた。
誰かの妻、誰かの母、誰かの恋人、のいずれでもなく、マリア自身であることをマリアは選んだのだと。

でも、簡単にそこに到達したわけじゃない。胸が張り裂けそうな気持ちを抱いて、泣いて、悩んで、選択したのだ。
終始軽妙な音楽とともに、女性監督らしい優しいタッチで物語は展開するのだけれど、最後にさわやかな風が吹いたような気がした。

05 6月, 2013

ルーン

ルーン文字はヨーロッパの古い文字で、主にゲルマン民族が神にお伺いをたてるときに使ったとされる神託の道具でもあった。
「シゲル」に似ているこの文字は、イチイの
木を意味する「ユル」。イチイは弓矢の材料で
あったことから、「死」や「防御」を意味する
が、死は肉体の死ではなく、「物事の死、そして
再生」という解釈がなされる。また、目標に向かっ
て飛んで行く、つまり目標は達成される、という
解釈もある。
遺跡などから見つかっているこれらの文字を考古学や文字学の専門家が研究して、文字が象徴するもの(意味)はわかっている。また、占うときは、木片や石にこの文字を刻み付けたものを地面にばらまき、表に出たものをリーディングする、という方法をとっっていたようだが、当時どうリーディング(解釈)していたのかまでは伝わっていない。

鏡リュウジの本の中のコラムを読むと、ナチスのシンボルだった”ハーケンクロイツ”は、ルーン文字を組み合わせて作られたものだ、という記述がある。

アルファベットの「S」に似た文字を二つ交差させて「ハーケンクロイツ」にしたというこの文字は「シゲル」というルーン文字で、占いでは太陽とか完全性を意味する。このルーンを占いで引いた場合は、物事が好転するなどいい意味ではあるが、太陽の光やエネルギーは、人工的な光に比べてはるかに巨大なことから、力(エネルギー)の扱いを間違えないように、という注意が添えられている。
そんな「シゲル」を二つも交差させたうえに、民族浄化など異常な方向へ走ったナチス党は、力の使い方を間違えて自滅したと言えるだろう。

ハーケンクロイツの元に
なったという「シゲル」。
私の誕生日に相当するルーン
文字になっとります。

ルーン占いは本を書いている人によって多少解釈が違っていたりするし、象徴するもののイメージをふくらませていくところはタロットにも似ている感じで、一筋縄ではいかないところもあるが、知れば知るほど面白い。

昨日、二人のお客様にルーンを引いてもらった。神様にアドバイスをもらいたい事柄について心の中で念じながら引いてもらったのだが、私はお客様が何について聞いたのかは聞かず、それぞれの方に文字の意味を本を参考にしながらお伝えしたら、お二方とも「あ、私が聞きたかったことの答えになってる。そう、それが聞きたかったんです。」とおっしゃった。
ルーン、奥が深いのお〜。

02 6月, 2013

6月のアートマン

昨日から6月の府中アートマンでのアクセサリー販売、始まりました。
昨日も今日も写真撮り忘れ…。

今日は、遠くにお住まいでたまたま通りかかったとおっしゃるお客様が緑色をした石(クリソコラ)とブラックオニキスの組み合わせのブレスレットに目をとめられて、同じ石でネックレスをオーダーされました。
なんでもそのお客様は今年が大殺界だそうで、難を避けるためには緑色のものを身につけるといい、と言われたそうです。
同行のご友人のためにもブレスレットをオーダーなさいました。
これで大殺界もきっと乗り切れます。
好みの野菜と塩昆布を容器に入れて、シャカシャカ
振るだけ。袋には50回って書いてあったけど、一応
100回振ってみた。簡単な割には美味しい。次回
塩こん部長おすすめの、そうめんチャンプルーも作っ
てみようじゃないの。 

話しは変わって、帰りにスーパーに寄ったら入り口付近に塩昆布が置いてありました。
”塩こん部長”というサブネーム(?)とたたきあげ風な部長のイラストが目に入り、思わずカゴに入れてしまった…。
部長、お料理なさるのね、ス・テ・キ。

塩昆布は好きじゃないので、今まで買ったことないです。
塩昆布で浅漬けできることは友人に聞いて知っていましたが、別の方法でも浅漬けできるし、と思っていたのでした。
そんな私が思わず買ってしまうなんて、イラストとネーミングの力って偉大ね。

私も次回のアクセサリー販売ではイラストとネーミングでお客様を釘付けにしたいわ〜。

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塩こん部のブログもあるのね〜。もしかして有名なの?うちのテレビ、写らないから知らなかったわー。レシピ、いろいろ。
http://shiokombu.com/blog/