25 1月, 2012

また今日もSting聴きながら

これは送料込みで700円くらいの輸入盤の中古。
輸入盤の方が、ちと安い…。
アマゾンで何かスティングのCDが安く買えないかなー、と検索してたら、スティングがクラッシック音楽のアルバムを出していたのを見つけた。
Song  from the labyrinth」というタイトルで、クラッシック音楽で有名なドイツのレーベルから6年くらい前に出てるアルバムだった。スティングがいつも歌うようなポップスでもロックでもジャズでもなく、時はエリザベス1世の治世の16〜17世紀のイギリスの作曲家ジョン・ダウランドの作品を歌っている。楽器はリュートという中世の弦楽器だけ。リュートはプロの奏者が担当してるけど、2曲だけはスティングもリュートを演奏している。バロック音楽に似ているけど、これはルネッサンス音楽とカテゴライズされてるようだ。


朝起きて、コーヒーや紅茶を飲みながら聴くのにぴったりな感じ。寝るときでもいいかも。スコットランドの田舎道をドライブしたときの、とても空が広い風景が脳裏に浮かんだ。
プロのクラッシック声楽家とは当然歌い方が違うけど、私はスティングの声で聴いてしまうと、これがいちばん自然なんじゃないかと思える。スティングが普段歌ってる曲の中に忍ばせてもきっと違和感がないだろう。スティングがこのアルバムを作るまでに20年以上もダウランドの歌を思い続けたというのもうなずける。

ジョン・ダウランドという人は、ほんとはエリザベス一世の宮廷音楽家になりたかったらしいのだが、彼はクリスチャンであったため、プロテスタントであるイギリス国教会をかかげるエリザベスの治世では宮廷に仕えることができなかったそうだ。
CDには曲と曲の間に、ダウランドが当時エリザベス女王の側近(国務大臣や相談役)だったロバート・セシルに書き送った手紙のスティングによる朗読がいくつも入っている。(英語苦手なんで、まだちゃんと解説書を読んでないけど)イギリスで職を得られなかったダウランドはイタリアやドイツで演奏活動してたみたいで、その外国での様子を書き送ってるみたいだった。手紙の終わりのほうには”女王と国に仕えたい。あなたのご意見をたまわりたい。”という一文もあるので、ロバート・セシルに「宮廷音楽家のポスト、どうにかしてもらえんでしょうか〜」というお伺いもちょこちょこしてたんだろうなー、きっと。
私も同じ芸術を生業(なりわい)とするものとして、ご同情申し上げます。
手紙を読むスティングの声も心地よい。これが聞き取れるように英語の勉強するべかな〜。
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動画は、アルバム収録曲のIn Darkness Let Me Dwellの演奏。