07 9月, 2011

ドロさま素麺

時は明治時代、フランス人宣教師マルク・マリー・ド・ロ神父が、貴族である父親から相続した自身の財産を使って、貧しい外海(現・長崎市西出津町)の人々の生活の助けになるように素麺の製法を教え、工場を作ったのがドロさま素麺の始まり。私が最初に食べたのは、遠藤周作文学館内の喫茶店アンシャンテ。ドロさま素麺という名前に惹かれて、何だろう?、と思って注文したら、少し太めのコシがある素麺で、とても美味しかったのです。
http://www.e-nagasaki.com/makers/shops/details.php?id=45

左の写真は、ドロさまの記念館近くの道端にあった花壇。これといって、とりたてて目立つ花が咲いてるわけでもないのに、なんだか気持ちのよい花壇でした。ドロさまの心が西出津町のあちこちに生きてるみたいです。PCの壁紙に使ってます。













ドロさまは私財で教会も建てました。白壁の美しい出津教会と石造りの壁のこじんまりとした大野教会。他にもイワシ網工場をつくったり、苦しい境遇にある婦女子のための救護院などをつくったりしました。フランスで身につけた農業、印刷、医療、土木、建築、養蚕業などを私財を投じて外海の人たちに伝え、土地を買い取り開墾もしたのです。(一種の天才だね~。)

文学館のロケーションも最高で、海を臨む高台(崖っぷちのような)に建ってます。夕日の名所でもあります。遠藤周作の名著「沈黙」を片手にドロさま素麺を食べて、夕日を見つつ、貴族の出身でありながら東の果ての異国で骨をうずめた慈悲深い天才・ドロさまの功績に思いを馳せる長崎でのステキな一日はいかが?