22 9月, 2013

リセット

あんなに健脚だった伯母が、今はほとんど歩けない。ホテルで借りた車椅子を押して、湿原の木道を歩いた。
伯母の喜寿を祝して、以前伯母がよく山登りに連れていってくれた大分県の久重へ伯母と出かけた。10代前半から30代前半にかけて、伯母とたびたび訪れた。その頃は、父とそりが合わなかったこともあり、伯母の懐が私の逃げ場所だった。
高校の時、父との関係はサイアクで、「久住山のてっぺんからあんたが飛び降りるんじゃなかろうかと、あんたから目が離せんかったよ」と、今頃になって伯母が言う。
そういう時もありましたね。

湿原が広がる長者原の空間は広大で気持ちいい。
ワタシはと言えば、「おばちゃんの喜寿を祝おう」と言って伯母を誘い出しておきながら、宿代は伯母が出してくれたんでございます。伯母は「誰のお祝いだかね」と言いながらも、「誘い出してくれてアリガトウ。」と付け加えてくれた。
老いてもなお家庭問題を抱える伯母は、リフレッシュできただろうか。
私はリセットされすぎて、仕事へのモチベーションが消えてしまいそうです。

08 9月, 2013

祝?東京オリンピック

2020年東京オリンピックか〜。
今朝、友人に会った時、彼女が残念そうな顔をして「東京が選ばれたよ。」とつぶやいた。私も、「あ〜、そうなんだ〜。」と何の感慨もなく答えた。

私の(せまい)周囲で、東京オリンピックを楽しみにしてる人に会ったことないので、東京オリンピックが開催されるというニュースは、なんだか遠い国のニュースのように聞こえる。
原発の汚染水問題が問題ない(?)とどうやってIOC委員会に思わせたのだろうか。ある意味、すごいなー。汚染水問題を差し引いても経済効果ってあるのかしらん?
長野オリンピックも残ったのは効果じゃなくて借金だったそうだが、東京オリンピックの事前の試算をするならば、事後にもどれだけの経済効果があったのか是非教えてほしい。

ふと思ったが、オリンピック開催が決まったことで、東電や政府の汚染水及び原発問題への取り組みが真剣味を増すかもしれない。お客様をお迎えする前に一生懸命お掃除するのと同じね。そういう意味では祝・東京オリンピックな気もする。
是非とも海外メディアに「汚染水は大丈夫か?」と常日頃から神経質に報道して(騒ぎ立てて)いただきたい。

ただ、”南海トラフ地震が4年以内に起こる確率は70%”と去年東大地震研究所が発表した(世間が騒いだせいか後日50%以下と訂正されたが)ことも、気にかかる。その後も確率の濃度を薄めたかのような発表をしているが、確率の意味を甘くとらないほうがいい。オリンピックは7年後だ。オリンピックの経済効果は試算3兆円だそうだが、南海トラフ地震の経済的損失は試算220兆円。
宝くじが当たる確率が70%(50%であったとしても)だったら、人々は(あたしも)宝くじを絶対買うだろうが、それが地震の起こる確率となると、すぐには起こらないだろうと思って油断してしまう。不思議。
でも、東日本大震災は起きた。中越も淡路も。
そして増殖し続ける汚染水タンクは、大地震に耐えられるのか?1年後にタンクが一体何個になってるかを考えただけでも恐ろしい…。

南海トラフ地震参考記事:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36707
汚染水問題:http://gendai.net/articles/view/syakai/144131
小出裕章氏インタビュー記事:http://gendai.net/articles/view/syakai/144541