24 3月, 2016

インド日記vol.3

~同じ釜の飯~

私とKちゃんが、アーユールベディックセンターに滞在していたとき、滞在者が一番多いときで8人でした。その内訳は、日本人が3人と、オーストリア人が2人と、ハンガリー人が3人。全員女性で、年齢も似通ってる感じがしました。健康に不安を感じるお年頃は、世界共通といったところでしょうか。

食事は一階の食堂で、全員で食べます。
インドの食事というとスパイシーなものを想像しますが、デトックスを目的に滞在しているので、センターでの食事には刺激物はなく、辛くないスパイスのみで味付けされたものばかりです。
3食ともフルーツがつきますが、りんご、ぶどう、パパイヤ、みかん、スイカのローテーションです。
下記のフルーツとおかずだけが素材が微妙に変化するだけで、他は常に同じ。

朝食:フルーツジュース、ミルク粥(私は好きでした。意外にミルク臭くなかった。) 、おかず一品、フルーツ
昼食:豆のスープ、おかず1品、サラダ(にんじんトマトやきゅうりを輪切りにしただけのシンプルな)、
    玄米(インディカ米)、フルーツ、薄焼きパン
夕食:豆のスープ、トマトスープ、おかず1品、フルーツ、薄焼きパン

最初は美味しいと感じてよく食べましたが、3日目あたりから急に飽きてきました。
おかずは素材は毎回変わるものの、味付けは同じなので、毎回同じものを食べてる気分になります。
毎食写真に記録しようと意気込んでいましたが、それも何回目かには、同じに見えてきて写真も撮らなくなりました。

私が「寿司がたべたい…。」と、日本語でつぶやくと、隣に座ったオーストリア人のJさんが、なんとなくわかったみたいで「私はオーストリアの食事は恋しくはないけど、寿司は食べたい。」と言いました。

朝食。お皿に乗っている白いものはギーという無塩バター
   から作る油。アーユルベーダに於いて、知力、消化力、
精力、活力を高める効果があるとされるもの。私は薄焼き
パンに塗って食べてました。これが苦手な人もいました。
1日に2回は豆のスープが出るのですが、これがほぼ全員に不評で、参加者それぞれが、食べ物への不満を持ち始め、少しずつ食べる量が減ってきたあたりから、なんとなくですが、妙な連帯感というか共感というか、食事の不満が共通の会話のきっかけみたいになりました。
同じ釜の飯を食べた仲間、という表現がありますが、たぶんソレに近い気がしました。
 
ただ、そのとき食欲がわかなくなってきたのは、食事が口に合わないという理由だけではなかったんだな、と今は思います。なぜなら、日本に帰った今も食欲が以前ほどわかないからです。
毎日、大量のオイルで全身をマッサージされるため、からだがオイルを吸収し、それも食事の一部と同じような意味を持つのではないかと思いました。
食事量は日本に居るときの半分くらいになって、間食もしないのに、1キロくらいしか体重が落ちなかったので、そう思った次第です。オーストリア人のJさんも、食べてないのに体重が減ってない、と残念そうに言っていたので、それはこの施術の特徴的なことのようです。

デトックスとダイエットは違う、ということがわかります。

22 3月, 2016

インド日記vol.2

~時間割~

アーユルべディックセンターでは下記のような時間割があり、基本的に全員参加です。

以前一度体験し記事も書いた友人Kちゃんが一緒だったので、Kちゃんに教わりながら参加しました。
私の英会話は滅茶苦茶ですが、自分の体調や家族の病歴を日本でイラスト化しておいたものをドクターに見せたし、Kちゃんの手助けもあり、ドクターとのコミュニケーションはどうにかなりました。できれば日常会話ができるくらいの英語力があったほうが、とまどいも少ないんだろうな、と思います。

でも、英会話ができる欧州の人でさえ、内容を理解せずに施術を受けていた人がいたので、基本的なことは施術を受ける前に本などにザッと目を通しておいたほうが良いようです。

←写真はスタッフが朝のお祈りの準備をしているところ。
象の姿をした神様ガネーシャや、青い肌が特徴のクリシュナ神が祀ってあります。

6:00  起床
6:30  用意されたレモンウォーター(レモン汁と蜂蜜少々のぬるめのホットレモン)を飲む
7:00  エクソサイズ(簡単なヨガ。講師はスタッフが交代で務める。)
7:45  朝食
8:40  玄関前の庭のほこらでお祈り(ドクター、スタッフ、滞在者全員で)
9:00~ 一人ずつ医師と面談(脈診や血圧測定の後、体調などを伝えたり、質問したり。)
9:30~ 施術(ひとりあたりの所要時間はだいたい一時間半。自分の順番が来るまで洗濯などする。)
 
13:30  昼食
15:30  エクソサイズ(簡単なヨガ。この時間だけ、アメリカ人のステキなおばあちゃん講師。)
16:30  ダイニングでお茶の時間(水分補給のため)
17:30  各自でウォーキング(大学病院の敷地内を自由に歩く。時間が余れば、瞑想ルームに行く人も。)
18:30  エクソサイズ(簡単なヨガ。講師はスタッフが交代で務める。)
19:30  夕食
21:00~22:00 就寝

このように、割と一時間刻みでカリキュラムが組まれているので、意外にぼんやりする時間はなく、読もうと思って持参した2冊の本のうち1冊の半分しか読めませんでした。

インド日記

インドに行ってきました。
滞在日数はちょうど2週間。
うち10泊11日間は、ヒマラヤンホスピタルという病院の広い敷地内の一角にあるアーユールベディックセンターに滞在し、インドの伝承医学アーユールベーダの施術を受けてきました。

結果から申しますと、”行ってきて良かった”です。
でも、それは、すばらしいデトックス効果があったから、とかではなく、帰国してから徐々に感じる小さな事柄によるものです。 
食欲が抑えられていて甘いものに食指がわかなくなっていることは(一緒に行った友人はチョコを食べてるみたいだから、誰でも同じ効果ではないようです。)一番うれしい効果ですが、その他は説明しにくい個人的な事柄です。 
そこで出会った人たちも、”良かった”ことの一部だし、イラスト描いててよかったと思ったのもその一部。

ホテルではないので部屋は質素で、生活そのものは寄宿生活に近い感じです。
日本で受けるマッサージの優雅なイメージとは違うので、どなたにでも手放しでおススメできるものではありませんが、本気で体質改善をしたい方には良いと思います。
実際、ひどいリューマチで階段の上り下りが難しかった方が10日間の滞在で、階段をゆっくりですが普通に昇り降りできるようになって帰っていかれた方が居ました。ご本人も感激されていました。

これから、少しずつ、そんなインドでの滞在のあれこれを書いていきたいと思っています。

写真は、アーユルベディックセンター滞在後に行った聖地リシケシュ。ガンジス川の上流にある聖地で、毎年ヨガフェスティバルがあることで有名。ガンジス川を見下ろすカフェ”Little Buddha Cafe"で絵日記制作中。
無駄に積みすぎのナプキンが景観の邪魔。