30 7月, 2012

ドラマ「SHERLOCK」

〜イギリス特集vol.2〜

一度見てストーリーもわかっているのに、何度見でも飽きないテレビドラマシリーズがいくつかある。その中でも、ジェレミー・ブレットが長年演じた「シャーロック・ホームズの冒険」シリーズは、オーバリーお気に入りのドラマのひとつだった。ジェレミー・ブレットが61才で亡くなったので、それ以降は違う俳優で時々ドラマや映画が製作されるけど、ジェレミー・ブレット版があまりにも完璧なホームズのイメージだったために、彼亡き後誰が演じても見る気がしなかった。

が、一昨年新しく製作された現代版シャーロック・ホームズの登場で、やっと新しいホームズのドラマが楽しめることとなった。

現代のホームズは、明晰な頭脳に加えてPCやスマートフォンを駆使して、ワトソンと共に犯罪の謎解きをしていく。映像もスタイリッシュでクールな仕上がりになっている。
何より、ホームズとワトソンを演じる俳優の、個性の相性がとてもいい。現代のワトソンも軍医で、アフガニスタンで負傷して少ない年金で暮らしており、負傷したときの精神的トラウマに悩まされている、という設定。ワトソンに関しては、歴代のワトソンの中でも一番好きかも。
ホームズを演じるベネディクト・カンバーバッチは今まで見た映画やドラマの中では、だいたいが繊細で優しい性格の人物を演じていたので、今回のホームズ役では彼の新境地を見た気がして、それも楽しい。
各エピソードは、以前の「シャーロック・ホームズの冒険」のエピソードからエッセンスを取り出して現代的に作り替えてあるので、「〜冒険」の時のファンにとっては、どのエピソードを使ったのか当てっこする楽しみもある。「〜冒険」のときの複数のエピソードを「SHERLOCK」の一話に盛り込んであったりもする。
また、「〜冒険」の時には、登場回数の少なかったシャーロックの兄マイクロフトが「SHERLOCK」では毎回登場していて、その皮肉のきいた兄弟のやりとりがけっこう面白い。

劇中、実際の街中を走り回る映像も出てくるので、現代のロンドンの街の雰囲気も楽しめる。見ていて驚いたのが、スーパーで買物するワトソンが商品バーコードを自分でスキャンしているシーン。ロンドンにはセルフでお会計するスーパーがあるの?びっくり〜。

伝統と最先端がバランスよく同居しているロンドン。行きたいなー、ロンドン。また旅の虫が疼きます…。
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現在、NHKBSでシーズン2を放映中。https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2012040562SC000/
ツタヤにもあります。http://www.tsutaya.co.jp/works/10318562.html