26 7月, 2012

豊橋で途中下車

先週末、また実家に帰っていて、実家の唐津から、数ヶ月ぶりの青春18切符で帰京の旅。
2週間の間に東京−唐津を2往復は生まれて初めてかも。
今回の帰京の途中、岡山の友人宅に3泊した後、本日18切符旅後半戦。岡山駅から東京・国立駅まで8回乗り換え、約14時間。途中下車しなければ、12時間半で着いたのだけれど、友人が「豊橋の喫茶フォルムで休憩したらいいよ。」と勧めてくれたので、豊橋は乗り換え駅でもあり、立ち寄ってみた。

愛知県・豊橋駅から7〜8分ほど歩いた商店街の中にある喫茶店フォルム。
窓辺に置かれた白い彫刻が名前の由来かな?
ここは画廊喫茶のようで、今は趣味のグループなのか、油彩水彩といろんなタッチの絵が並ぶグループ展が行なわれていた。
内装はとりたててどこがステキということではなく、特徴といえば、今では珍しくない打ちっぱなしのコンクリートの壁だろうか。絵が引き立つ黒っぽい、いい色。床には最近では珍しい、明るいグレーのカーペットが敷かれていて、全体的にシックな調和を見せている。喫茶店としては、どこか普遍的とでもいいましょうか、妙に落ち着く。
気にならない程度の音量でクラッシック音楽が流れていて、でも気にして聴けばちゃんと聞こえる絶妙な音量調節。
ひとりで、読みかけの本か新聞を読みにくるのにピッタリな喫茶店。

席に着くと、ノリのきいた白いウェイター服に黒い蝶ネクタイのいでたちが粋な70前後のマスターが水を持って近づいてきて「いらっしゃいませ。何になさいます?」と声かけられる。テーブルにメニューはなく、マスターもメニューは手にしてなかったので、「何がありますか?」とちょっとマヌケな質問をした後、「アイスカフェオレを」とお願いした。常連客が多いのか、入ってくる客はそれぞれにコーヒーとか、中にはトマトジュースと言う人もいた。客の顔を見ただけで、注文も聞かず、コーヒーを出されてる年配の男性客もいる。注文の品をテーブルに運び終わったマスターは、「どう?調子は。」と言いながら、常連客のそばに腰を下ろして、世間話を始める。ゆったりとした午後の時間が流れた。カフェオレは美味しかった。400円。
勧めてくれた友人は30年も前に通っていたそうで、思い出の場所らしい。そうね、確かに”思い出”という文字が似合いそう…。

今回も、長い乗車時間の間に読むつもりだったダン・ブラウンの「ダビンチコード」を持参するのを忘れたので、商店街の本屋に入って同じ著者の「天使と悪魔」(上巻)を買って、駅に急いだ。

豊橋に降り立つことが再びあるかどうかわからねど、また機会があったら、フォルムでお茶したい。
住所:豊橋市松葉町2-20