05 7月, 2012

キリストに似た人

先日、仕事で知り合ったUさんと初めてお会いしてお話する機会があった。長い髪を後ろに束ねていらっしゃる男性だ。そのUさんの知り合いの岩崎雅氏の個展で、キリストに似た人の写真の展示があり、Uさんは写真を撮られて展示されたそうだ。
「早い話しがロンゲの男性であればキリストに似てる、ってことで撮られるんでしょうね。」とUさん。
個展会期中も自称であれ、紹介であれ、キリストに似た人の写真は撮り続けられ、集まった”キリスト”たちの写真の中から、来場者の投票により、もっともキリストに似てると思われる12人(12使徒にちなんで)が選出される、というプロセスを経て、Uさんはその12人の中に残ったそうだ。
会場となったギャラリーのブログを見ていると、その個展の様子が写真で見れるが、壁にかけられたキリストたちの写真のなかにUさんらしき写真が見えた。
http://stepsgallery.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-2172.html

この”キリスト”集めは今後も続けられ、日本人の想い描く「キリストに似た人」の精度を上げていくのだそうだ。

私のイメージだけで描いてみたけど難しい…。
似てない気がする…。生まれた場所からして白人
ではなく、褐色の肌をしたパレスチナ人だった
とも言われている。ちなみにユダヤ人という
のは民族名ではない。
考えてみれば、キリストを見た人なんて2000年前に実際にキリストを見た人以外にないわけで、当たり前だが写真も残ってないし、2000年前に描かれたキリストの絵だって、本人を目の前に描いたという確証のある絵なぞ残ってない。だから本来なら「キリストに似た人いませんか?」って聞かれても、「わかりませんよー、そんなのー。」って言うはずなのに、聞かれた人は皆、一様に思い浮かべようとするらしい。
現在世界中にあるキリストの像なり絵なりは、私たちが追い求めるキリストのイメージに過ぎない。
しかし、イメージとは目に見えないようでいて、誰も見たことがない人(あるいは物)であってもそうやって確実に人々の中に出来上がっていく不思議な存在だ。ある意味、コワい。

その個展は先月で終わったらしいが、見たかったなー。


Uさんは私の目から見て、キリストには似てないと思う(根拠は皆無だけど…)。でも、話しをする静かな物腰とか目そのものが、もしかしたら似てる…カナ(というのも根拠がないね…)?