27 4月, 2012

なんちゃって親子

〜旅の思い出写真館〜

北インド・シェカワティ地方のナワルガルという街の19世紀のお金持ちが財力を競うために贅をつくして建てた家・ハベリを見学したときの写真。
 田舎から出てきた年老いたトーチャンと身売りされる幸薄い娘…。 あれ?ワタシじゃん…。馴染みすぎて我ながらコワイ。もしかしてそんな過去生があったかも、と思わせる懐かしい(?)一枚。

このあたりにはハベリがたくさん残っていて、現在は館の持ち主は都会に住んでおり、写真のようなおじちゃんたちが管理しながら住んでいる。館の壁にはぎっしりと装飾が施され、宗教的な絵や、当時の最新の文化(例えば蒸気機関車、複葉機、自転車や自動車などなど)を絵師に描かせて、「ほーら、オレ様はこんなものも見てきたんだぞー。すごいだろー。」と自慢しあった昔が忍ばれる館が軒を連ねている。


本来なら、世界遺産に匹敵する建物群と思われるのですが、環境があまりよろしくないので、世界遺産にはなれなさそう。世界遺産になるには周辺住民の努力が必要だけんねー。街を歩いていると、至る所にゴミは放り捨ててあるし、それを野生なのか飼われてるのかイノブタが食べてるし。
極めつけは、私たちがガイドさんの案内でハベリの装飾のすばらしい壁を感心して見ていたら、おじいさんがどこからともなくヒョコヒョコっと小走りでやってきて、その美しい壁の端にしゃがみこんでウンチしたのには、おったまげました。世界遺産、無理無理…。彼らには文化遺産なんてどうでもいいんだねー。でも、そんな彼らの姿こそインドであり、美も醜もいっしょくたにした混沌がインドなんだよねー、なんていうのは旅行者の勝手な押しつけだろうか…。

壁の左端、平気でポスターを貼っている。
 保存しようという気は全くない。
 アンビリーバボ〜( ̄◇ ̄)