18 4月, 2012

音楽の力〜August Rush〜

私の映画記事は今までのところ、その時かかってるロードショウ作品はひとつもないですね。だって、最近ロードショウにほとんど行ってないから…。私にとっては名画座が青春だったので、2本立て700円とか1000円とかの時代に見まくってました。今でも頑張ってる名画座ありますね。飯田橋ギンレイホール早稲田松竹高井戸シネマ、などなど…。
もし、万が一、私が大富豪になったら、名画座を建てるのが夢です。しかも、自分が好きな映画だけをかけたい。キップ切りも、売店の店番も自分でやるわ〜(大富豪なのに…)。野外上映会もやりたいなー。出前の映画館とかねー。いいな、いいな、夢だな〜。大富豪だから、映画で赤字が出ても平気。夢だなあ。
話しはそれましたが、ということで、夢の名画座・キネマ大羽(オオバネと読ませたい)が出来たら上映したい映画をこれからも記事に書きます。
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〜今週のキネマ大羽〜

「奇跡のシンフォニー」
海外からの輸入映画の場合、内容はいいのにもっと洒落たタイトルはないんかい、とイエローカードを出したくなる映画が多々ありますが、これもそのたぐい。
映画のタイトルは単行本の表紙と同じ。人間なら名前と同じなのにねー。原題はオーガスト・ラッシュ(August Rush)。
この作品は日本公開時試写会などもあったから、ロードショウで見た人も多いでしょう。


タイトルに倣って言えば、これは音楽が奇跡を起こす物語、ファンタジーだ。一夜限りの恋で身ごもったチェリスト、そして彼女が死産だと思わせられて実は生きていた子どものエヴァン、そして自分が父親であることを知らないミュージシャンのバラバラな3人が音楽の力で引き寄せられるという物語。”それ、ちょっと無理やりですかね”と、たまにツッコミたくなるところはあれど、主人公エヴァンを演じるフレディー・ハイモアの純真さと、その父親を演じる個人的に好きな俳優ジョナサン・リース・マイヤーズの繊細な演技、そして音楽の秀逸さで、そこらへんは無視できる。ストリートキッズたちの元締めを演じたロビン・ウィリアムズの表に見せない心の闇を感じさせる演技も映画の中のスパイスになっている。

蛇足ではあるが、ジョナサン・リース・マイヤーズは孤児院で育ったという経歴を持っている。息子とは知らずに「音楽は何があっても捨てるなよ。(音楽をやっていれば)悪いことは起こらないよ。」とエヴァンに話しかけるシーンは、もしや孤児院時代のマイヤーズ自身に話しかけているんじゃないかと思える自然さだった。特に演技をしなくても、寂しさや悲しさや怒りを漂わせられるのは、そういう背景があるからではないか、と私は勝手に思っている。親に捨てられたことは、一生どこかに傷を負ったまま生きて行かざるを得ないだろうが、その背負ったものは俳優としては強みになるかもしれない。
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映画の中でエヴァンが見せる演奏はタッピングという手法らしい。この映画を見るまで、私は知りませなんだ。エヴァンが奏でるギターは、実際は女性ギタリストKaki  Kingが演奏している。YouTubeでErik Mongrainのタッピングがステキだったのでご紹介。
http://www.youtube.com/watch?v=5YCntZrqlgY&feature=related

そして、映画とは全然関係ないけど、このベラルーシのお婆チャンすごい…。映画よりも、こっちが奇跡かもね…。私も、このお婆チャン目指します。絵描きとして…。
http://www.youtube.com/watch?v=dAobIpnkCNw&feature=related

最後に、目と耳の保養にコレ。大富豪になったら、ゼッタイ雇って、キネマ大羽の前で演奏してもらう、毎日…。夢です、あくまでも。
http://www.youtube.com/watch?v=mS8eipuXYWg&feature=related
彼のウェブサイトもあった…。大阪でライブしたことあるらしい…。
http://www.hanginbalance.com/