09 10月, 2014

宣告

長崎県の無人島・野崎島の教会。今年5月に伯母と
従姉妹と3人で行った。また、伯母を連れて行きたい。
仲良くしている伯母に、膵臓癌が見つかった。
「腫瘍の大きさは28ミリ、ステージ4A。この数値だと、平均余命13ヶ月なんだって…。」と、従姉妹が電話口で感情を押し殺すように、医者から渡されたデータを読み上げた。

今は、本人に癌の告知をすることは当たり前になった。
私の父も2年前に2センチの腫瘍が見つかったが、手術が難しい場所であることや、痛みなどの症状がないこと、そしてこの2年間3ヶ月おきの検査で大きさには変化無く、転移も見られないため、治療はしてない。
父は検査から帰ってくるたび、「今回も死刑宣告を逃れたな」と言う。

伯母の場合は、何年も前から背中の痛みを訴えていて、それが内臓の痛みだとは思いもよらず、転んで背中を打ったことの後遺症だと思っていたことが、発見を遅らせた。

伯母には、私が乳児の頃から今に至るまで随分と世話になり、何の恩返しもできないままだ。私に何ができるのだろう、と毎日気がつくと考えている。