20 10月, 2014

お久しぶり

以前、レギュラーで毎月イラストを描いていた雑誌で知り合った、デザイナーNさんと4〜5年ぶりにお会いしました。最後に一緒に仕事したのが、私が絵を描いて、Nさんがデザインをしたこの絵本。
お互い雑事に追われて、仕上がった本をいただく機会がなく今日まで来たのですが、やっと本をいただいて、数年ぶりに見る自分の絵が新鮮に映りました。Nさんのデザインが、原画を実物以上に引き立ててくれてます。
今は絵を描くためのPCのソフトが充実してきているとはいえ、それを使いこなせないアナログ人間の負け犬の遠吠えかもしれないけど、やっぱり手描きの味はいいなあ、と思うのです。
広島のライオンズクラブが記念イベントに関連して
作った絵本。盲導犬を広めるための啓蒙活動の一環
として会員に配られたもので、非売品。子犬がどのよう
にして盲導犬になるかを絵本にしたもの。
富士宮市にある盲導犬総合センターに、Nさんの取材に
同行もした。子犬たち、かわいかったな〜。
手で描くことの良さは、思った通りにならない、ことかもしれません。
思ったことと違う結果(たとえば思ったのと違う色が出たり)になることで、脳は激しく働き、新しい選択肢を瞬時に探そうとするからです。
一方、PCは思ったことの通りの結果に近づけるには最適の道具です。ちょっと描き間違えても、すぐ元の状態に戻せるし、ごまかしや修正にも便利です。ただ、”意外な効果”は私にとっては出にくい道具です。

また絵筆や鉛筆を手に持って、紙の抵抗を感じながら絵を描いてみたい、と思いました。仕上がった絵本をすぐに渡せなくて、申し訳なさそうなNさんでしたが、今だからこそ自分の手描きの仕事を見て再発見するところもあり、感じるところが多かったと思います。封筒に入れてメール便で送れば簡単に渡せたのに、それをせずに手渡しで思いを伝えてくれたNさん、ありがとう。