もし、大切な人を失ったら?
恋人、夫、妻、子ども、…。この映画の主人公は長年連れ添った恋人を事故で亡くしている。事故から8ヶ月たった今でも、苦痛から逃れられない。
そんな彼の、自らの命を絶とうと決意したある1日の物語。
監督のトム・フォード自身もゲイであり、理屈ではなく、ゲイということの感覚的な世界観をこの作品に込めているように思える。フォードは世界的なファッションデザイナーでもあることからか、映像は計算しつくされており、ハイファッションの雑誌でもめくっているような気分になる。音楽もいい。(日本人作曲家・梅林茂氏もクレジットされている。)
映画そのものはもう一度見たいと思うほどではないけれど、主人公ジョージを演じるコリン・ファースの演技は秀逸。
そして、C・ファース演じるところの、大切な人を失った悲しみやつきまとう苦痛こそが、この映画の見どころかもしれない。
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余談ですが、主人公ジョージの家が、超ステキ♥。フランク・ロイド・ライトの弟子が独立後に建てた実在の家だそうです。