05 6月, 2013

ルーン

ルーン文字はヨーロッパの古い文字で、主にゲルマン民族が神にお伺いをたてるときに使ったとされる神託の道具でもあった。
「シゲル」に似ているこの文字は、イチイの
木を意味する「ユル」。イチイは弓矢の材料で
あったことから、「死」や「防御」を意味する
が、死は肉体の死ではなく、「物事の死、そして
再生」という解釈がなされる。また、目標に向かっ
て飛んで行く、つまり目標は達成される、という
解釈もある。
遺跡などから見つかっているこれらの文字を考古学や文字学の専門家が研究して、文字が象徴するもの(意味)はわかっている。また、占うときは、木片や石にこの文字を刻み付けたものを地面にばらまき、表に出たものをリーディングする、という方法をとっっていたようだが、当時どうリーディング(解釈)していたのかまでは伝わっていない。

鏡リュウジの本の中のコラムを読むと、ナチスのシンボルだった”ハーケンクロイツ”は、ルーン文字を組み合わせて作られたものだ、という記述がある。

アルファベットの「S」に似た文字を二つ交差させて「ハーケンクロイツ」にしたというこの文字は「シゲル」というルーン文字で、占いでは太陽とか完全性を意味する。このルーンを占いで引いた場合は、物事が好転するなどいい意味ではあるが、太陽の光やエネルギーは、人工的な光に比べてはるかに巨大なことから、力(エネルギー)の扱いを間違えないように、という注意が添えられている。
そんな「シゲル」を二つも交差させたうえに、民族浄化など異常な方向へ走ったナチス党は、力の使い方を間違えて自滅したと言えるだろう。

ハーケンクロイツの元に
なったという「シゲル」。
私の誕生日に相当するルーン
文字になっとります。

ルーン占いは本を書いている人によって多少解釈が違っていたりするし、象徴するもののイメージをふくらませていくところはタロットにも似ている感じで、一筋縄ではいかないところもあるが、知れば知るほど面白い。

昨日、二人のお客様にルーンを引いてもらった。神様にアドバイスをもらいたい事柄について心の中で念じながら引いてもらったのだが、私はお客様が何について聞いたのかは聞かず、それぞれの方に文字の意味を本を参考にしながらお伝えしたら、お二方とも「あ、私が聞きたかったことの答えになってる。そう、それが聞きたかったんです。」とおっしゃった。
ルーン、奥が深いのお〜。