24 3月, 2012

バスの楽しみ

~旅の思い出・トルコ編~
気分がふさいだとき、私にとってのささやかな気分転換のひとつは、旅の日記をや写真を見たり、次に行きたい旅の計画をたてること。旅のテレビを見るのもいいな。
最近、NHKだったかローカルバスでめぐる旅の番組を見た。バスはいいです。仕事には新幹線や飛行機がいいのでしょうが、旅には地元の人との距離が近いバスがいいです。

日本でも、いつも使う路線以外は使い勝手がわかりにくいバスですが、海外でもわかりにくい。長距離バス以外だと、まず表示がその国の母国語しかないことも多いので、どこで切符を買えばいいか、どのバスに乗ればいいかわかりにくい。特に海外は鉄道駅や長距離バスターミナルから市街地までタクシーやバスで移動しなければならない観光地が多いので、どうしても地元の人に聞いてまわる必要が出てくる。
その点、トルコは心強い。まず長距離バスターミナルでもガイドブックなどを見て切符売り場を探していると、たいてい誰かが声をかけてくれる。切符が買いたい、切符、切符、と言うと、切符売り場まで連れていってくれる。で、どのバス?、と聞いたら、バスまで連れて行ってくれたこともある。

以前、トルコで女3人今風に言うところの女子旅をしたときのこと、長距離バスに乗り込んで出発まであと10分というとき、一人がトイレに行きたい、と言ってあわててバスを降りた。彼女がトイレの表示を探そうとキョロキョロしたとき、そこらへんにいたおじさんたち4~5人が一斉に同じ方角を指差した。彼女は彼らが指差すほうに迷わず走って行った。
ツーカーとはこういうことをいうのではないか、というくらいの絶妙のタイミングで、バスの中からその様子を見ていた私たちは大笑いした。

二度目のトルコで妹と行ったときは、市内を回るミニミニバス・ドルムシュに初めて乗った。座席が十人分くらいしかないバンで、最初に運転手にお金を払う。でも、私たちの後から乗ってくる人を見たら、まず座席に座ってから、前に座っている人にお金を渡しているじゃありませんか。そのお金が、次々に手渡しで運転手のところまで行って、おつりがある場合はまた前から手渡しで次々におつりが戻ってくるという仕組みだった。私もその一員となって、お金を前や後ろの人に手渡して、ささやかな一体感を味わった。私たちは見るからに観光客なので、最初に運転手に告げた目的地に着いたら、誰かが「ここだよ」と教えてくれた。ドルムシュは楽しい。(コンヤという街でしか乗ってないので、どこも同じではないかもしれないけど。)

最初は晩秋、二度目は真冬にトルコに行った。長距離バスでアナトリアの大地を走っていたとき、車窓から広い大地にたくさんのある樹木の林(というかな?)を見た。後日、その木は杏(アンズ)の木だったことがわかった。日本では春に桜の花が咲くように、トルコでは杏の花が咲くのだ。あの時裸だったあの枝に杏の花が広い面積で咲くのだと思うと、見たくてたまらない。今度トルコに行くなら4月、と決めている。
参考写真:https://www.google.co.jp/search?hl=ja&rlz=1T4GFRC_jaJP412JP423&q=%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%80%80%E6%9D%8F%E3%81%AE%E8%8A%B1&um=1&ie=UTF-8&tbm=isch&source=og&sa=N&tab=wi&ei=HcpqT47zHOzjmAWwvpWQBg&biw=1069&bih=709&sei=IspqT-LWPOWhmQXQmdSeBg