23 1月, 2016

マルティン・ニーメラー

NHKのドキュメンタリー「映像の世紀」を見ていたとき、一編の詩が心に残った。
それは第二次世界大戦中の反ナチス運動家であった牧師マルティン・ニーメラー(Friedrich Gustav Emil Martin Niemöller)の言葉を戦後に詩にしたものらしい。

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ナチスが最初、共産主義者を攻撃したとき
私は声を上げなかった
私は共産主義者ではなかったから

ナチスがユダヤ人を連行して行ったとき
わたしは声を上げなかった
私はユダヤ人ではなかったから

そして、ナチスが私を攻撃したとき
私のために声を上げる者は
誰一人残っていなかった
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上記の詩が朗読されるシーンhttp://www.nhk.or.jp/special/eizo/archive?release=3&uuid=h8g4n8z1

これは、とても深い詩。
現代社会の様々な出来事にもあてはまる。

当初、ヒトラーを支持していたニーメラーだったが、教会からのユダヤ人追放政策が施行されたときから、反ナチスに転じて、終戦までの8年間、強制収容所に収容されていた。
私は、彼が最後に収容されていたダッハウ強制収容所に行った事がある。
私にとっての最初の海外旅行で、一人旅で、しかも11月から12月にかけての寒い時期だったので、気分も沈む事が時々あった中での収容所見学だった。
収容所の敷地内に多少の雪が積もっていたような…。
とにかく寒かったことだけは憶えている。
あの時、なぜダッハウ強制収容所くんだりまで一人で行こうと考えたのかが思い出せない。一人だったから行ったのかも知れないが…。

ニーメラーの経歴を読みながら、あそこに何年も居たのか〜、と思いを馳せた。
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「映像の世紀」第1集〜6集までの映像がパーツで見れます
ナチスがメインの第3集 : http://www.nhk.or.jp/special/eizo/archive?release=3