28 4月, 2012

映画「インファナル・アフェア」

〜今週のキネマ大羽〜

香港2大スター、トニー・レオンアンディ・ラウ共演作品「インファナル・アフェア」。
看板にこの映画のキャッチコピーを書くなら、”本当の私、見せかけの私”かな…。
ちなみに、インファナルは英語で”地獄の”という意味。
この作品、ハリウッドでレオナルド・デカプリオとマット・デイモン共演でリメイクされたけど、そっちは完全に二番煎じでつまらない。(彼らのファンの方には申し訳ないが…。完全に私情入ってます、スミマセ〜ン。)

で、ストーリーはというと、マフィアに潜入捜査している警察官と、警察に警察官として潜入しているマフィアのお話。
対立する組織、つまり善と悪の世界にお互いスパイとして入り込む男達が、本来の自分と見せかけの自分の間で激しく揺れ動く生き様が切ない!!

トニー・レオン扮する警察官チャンは長年マフィア組織で潜入捜査していて、はやく元の警察官に戻りたくて苦悩する。
一方、アンディ・ラウ扮するマフィアの手先ラウは警察に入って昇進し、警察内で得た情報をマフィアのボスに流しながら、本当は本物の警官になりたい(つまり善い人になりたかった)自分とマフィアの手先である自分との間で苦悩する。トニー・レオンとアンディ・ラウの抑えた演技も映画に緊迫感を与えている。

最初見たとき人間関係が全部理解できずに2回見たんだけど、それはきっと字幕のせいだろう。
心理描写もさることながら、お互いスパイってことがいつバレるか、ってハラハラドキドキ…。

本来の自分と見せかけの自分、あなたはどちらを生きている?
私は本来の自分が何なのかさえ、時々わからなくなる…。
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インファナル・アフェアは3部作になっている。第一部は主人公達の葛藤とマフィア撲滅までの物語。第二部は、二人の主人公が若い頃の物語。第三部は主人公(どちらか片方)の死後と、第一部で語られなかった事実を描いている。