04 1月, 2015

「ガウディ×井上雄彦」

いまさらですが、明けましておめでとうございます。
年末年始、いろいろ雑事あり〜の、怪我あり〜の、心配事あり〜ので、ブログ更新忘れておりやした。

実家の唐津から車で2時間くらいの長崎県立美術館で、3月8日まで開催中の「ガウディ×井上雄彦」〜シンクロする創造の源泉〜展へ。
私は井上雄彦氏の漫画は読んだことがなく、大人気漫画家ということしか知らずに出かけた。

会場に入ってすぐ、真正面に掲げられた大きな井上氏の手描きの作品に、心をわしづかみにされた。電車の中刷り広告で井上氏の絵をちらっと見ていた時から、墨で描く人なんだなー、という認識はあったけれど、漫画家という枠を越えて、「絵師」だった。

一見無機質な建築の世界に、ガウディがなぜ有機体をおもむろに取り込んだのか。
その理由が、井上氏の絵によってダイレクトに感覚として頭に入ってくる。


今回初めて知ったのは、ガウディが幼い時からリュウマチだった、ということ。
病気のためにあまり動けず、幼いときから植物や昆虫や動物をじっと観察して、それらを描いたりして過ごしていた、その経験が建築家ガウディを生んだということを。
つまり、ガウディがもしリュウマチでなかったなら、ガウディの建築は今この世にない、ということになる。

1882年に着工してから、現在まだ建設中のガウディの遺作ともいうべきサグラダ・ファミリア教会の扉に、世界中の言語で書かれた「我らを悪より救いたまえ」という一文が刻まれているそうだが、日本語版は井上氏の毛筆で書かれた文字が使われているそうだ。
今はまだサグラダ・ファミリア教会は完成してないので、その扉を見ることはできないが、完成した暁には、井上氏の書いた文字は、正面に向かって一番右の扉に見ることができるという。私はまだバルセロナに行ったことがなく、ガウディの建築物を見たことがないので、井上氏の文字とガウディ建築の両方を見るのを今から楽しみにしている。

「死ぬまでにしたいこと」リストに、ひとつ項目が加わった。
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展覧会オフィシャルサイト:http://www.gaudinoue.com/
長崎の次は、神戸の兵庫県立美術館で開催。会期は、3月21日〜5月24日。それが最後の開催となります。